①株式投資初心者のための戦略的投資計画の作り方

1.はじめに 


「マネして学ぶ投資のススメ コピペ投資術」の本文です。
自己紹介も兼ねましてまずは挨拶させて頂きます。
サラリーマン投資家あおやまです。

私は、過去に家賃を滞納し、水道も止められ、あと一歩でホームレスというほど、貧乏のどん底を体験しました。
私が至らなかったという事もあるとは思いますが、今まで信頼していた友人にも裏切られ、手元の資金が全て無くなり、お金がない事が原因で離婚まで経験しています。

 今でこそ、まともな生活をさせて頂いていますが、貧乏だったあの当時に、投資の世界を知っていたらまた違っていただろうなと思います。

以前の私のような人が1人でも減るようにしたい。
幸せで豊かな人生を送る人が1人でも増えるようにしたい。
そんな思いからこのマニュアルを作成させて頂きました。

このマニュアルが皆様のお役に立てば幸いです。

本章では、最初に投資計画の立案について詳しく説明し、次章より、さらに個別の項目を細かくご説明致します。

2.戦略的投資計画

株式投資には計画性が必要です。
もしあなたが1億の現金を株式投資に使えるとして年間20%の利益を株式投資から得られるとしたら、それだけで2000万円になります。生活するには十分ですし、20%で満足できるのなら安定性の高い計画を立てます。

しかし、もしあなたが以前の私のように自己資金も少なく、手元の資金を数倍に増やしたいと考えるならば、ある程度のリスクを積極的に取り、資産を増やしていく方法を選択する事も視野に入れるべきです。

このマニュアルの方法を理解すれば、投資計画を立て、高い利益率、安定的のどちらの戦略で投資する事も可能ですし、どちらで行くかを決める事も自由にできます。
戦略がないと銘柄選択はできません。 
なぜなら最終的な意思決定は戦略によって変わるからです。
よく銘柄を最終的に決定した理由はなんでしょうかと聞かれますが、これはどういった投資戦略に沿って決定したかがわからないと、決定内容を判断する事もできません。

人が投資した銘柄を教えてもらったとしても、なぜ投資対象としたのか理解できない時があると思いますが、それは投資計画が理解できていない為です。
まずは、自分の判断基準を決める事をお勧めいたします。

どういった判断基準で投資をしていくのか?
リスクを積極的に取っていくべきなのか?

安定的かあるいはリスクはあるけど高いリターンを狙うか、まずは漠然とで構いませんので、どちらの方向で実行するかを決めてください。

余談ですが、私がブログ等で銘柄情報を流さないのは、基本的には上記の理由からです。
判断基準を自分で決めた方が最終的に皆さんの利益になると考えているからです。

3.目標設定

あなたは1年間にどれくらいの利益がほしいですか?
安定的に20%程度? 
大きく10倍?

目標設定をどれくらいにするのかによって、選ぶ銘柄は変わってきます。
リスクはありますが、大きく値上がりしそうな銘柄として、「業績がここ数年低迷していたが復活しそう」といった状況にある会社は可能性があります。
他にも「社員のスキャンダルで業績は変わらないのに、大きく値下がりした場合」や、「今までの多角化経営の失敗で事業縮小していたが、本業に回帰して復活目前」など、様々な事由で値上がりする事が考えられます。

安定的にと考えるのであれば、毎年一定の利益を上げている企業で、株価が低い銘柄に投資するなどがあります。
流れとしては、スクリーニングを使い、多くの銘柄をふるいにかけ、四季報を見てさらに絞り込み、決算書情報から最終的に投資対象を選択していきます。
でも目標が決まっていないとスクリーニングの数値も決められませんし、判断基準がぶれてしまいますので、最終決定ができません。
この目標設定は非常に重要です。

参考までに私の場合ですが、株式投資を始めた最初の1年目は、目標も戦略も何も無く、決算書すら読まずに負けまくりの1年間でした。今思えば当たり前です。

それ以降は戦略を立て、1万円以下、特に3000円以下で買える超低位株に投資をしていました。
目標としては元手を10倍にする事を目指していました。
投資対象を5つくらいに分散し1銘柄当たり数万円~数十万円分を集中して買いました。
2倍を超えた段階で半分を売却しました。
それにより、元手が減るリスクはゼロになり、そこからさらに上がるのを待ちました。上がった銘柄を売却後は、5つのうちの残りの銘柄に資金を移動し、同じ様に上がるのを待ちました。

10倍を達成した銘柄もありましたが、半分を先に売却していたのと、いくつかに分散していたので、全体の利益としては8倍を達成しました。
現在は手元の資金も増えてきたので、少し安定性の高い銘柄にシフトしています。

4.方針

目標が決まらないと方針も決められません。
どういった市場に投資するのか? 
市場規模は?
どれくらいの価格帯に投資するのか? 
財務の安定性は?
リスク許容度はどれくらいか?
どれくらいの期間保有する予定か?
社員のスキャンダル等で大きく値下がりした銘柄に投資するのか?
復活しそうな銘柄にするのか?

これは一言で言うと投資のスタンスを決めて下さいという事です。
投資スタイルとも言えるでしょう。
参考までに現在の私の場合ですが、3万円以下で買える低位株で、市場は東証一部以外のマイナー市場を好んで投資しています。そして一部を5000円以下で買える超低位株に投資しています。5000円以下で買える低位株に限っては株価が反映しているようにリスクは高めですが決算書やニュースからプラスのポイントを重点的に見ていきます。
保有期間は1ヶ月程度~2年くらいまでを見ています。
【3.財務分析-四季報編】以降で、方針ごとの調べ方を詳しく説明します。

5.リスク管理

財務は安定的な会社にしますか?
財務は安定していないがしばらくは潰れなさそうな会社にしますか?
また値下がりはどの程度までを許容範囲としますか?
どの程度までリスクを取るかという事と結びつきます。低位株投資の1番の魅力はなんと言っても、その活発な値動きになります。
決算予測が赤字で評価が低くても、黒字に転換すれば大きく値上がりします。
逆に、低位株投資で一番怖いのは倒産リスクです。
決算予測が大きく下振れする事は日常茶飯事ですので、その時の現金保有率からどこまでその会社が耐えられるかどうかを予測していきます。

最初の調査をしっかりやっていれば損切りすることもあまりありませんが、
予想外に決算が悪かった場合など、予想以上に値下がりをした時に損切をどこでするのかは最初に決めておきます。想定以上のマイナスにならないように対処ができるようにする為です。
値下がりが一時的と判断できれば、喜んで買い増しします。

6.まとめ

前回の無料マニュアルの内容でも、ある程度の銘柄を絞れる人はいるでしょう。
しかし、いくつかの銘柄を絞り込めるようにはなっても、最終的にそこからどうやって銘柄決定をするのかがわからない、という質問をたくさん頂きました。

その回答がここにあると思います。
その答えは、戦略がないからです。
銘柄の判断基準は戦略によって決まると言っても過言ではありません。
まずはどういった目標、どういった戦略を取っていくのかを決めましょう。

投資資金が5万円しかないのに年間20%程度の利益を狙っても、あまり意味がないですし、潤沢な資金を持っているのにそれら全てをリスクの高い銘柄に投資するのも、あまり賢い選択とは言えません。

安定的に稼ぐのであれば、それほど難しくはありませんが、たくさん儲けたいなら、ある程度のリスクを取らなくてはいけません。
最終的に、銘柄を選択した時に、「なんとなくこの銘柄にした」のでは、儲かった時も、損した時も、どうしてその結果になったか検証もできません。
自分の投資手法の検証の為にも戦略なくしては出来ないと覚えておきましょう。

7.戦略的投資計画補足

FX投資や株式投資で毎日チャートを分析するのに忙しいサラリーマン投資家はたくさんいますが、もしあなたがサラリーマンとしての仕事も忙しく、チャート分析をする時間がないのであれば、そういった事をしなくて済む投資法を選択する。
これも戦略の一つです。

実際問題チャート分析で投資をしていると値動きが気になり仕事が手につかなくなるという話はよく聞きます。

私は、買い判断の時に少しチャートを見るくらいで、テクニカル分析を全くと言っていいほど使っていません。集団心理の研究としては面白いと思いますが、基本的にテクニカル分析は後付の理論なので、それを元に将来の結果を予測するのは難しいと考えています。
テクニカル分析がわからない方の為に補足しますと、テクニカル分析とは、現在までのチャートの上げ下げの動きから、過去に発生した価格や出来高等の取引実績のパターンに当てはめて、将来の値動きを予測していくものです。

テクニカル分析で投資をする人たちがいる限り相場は、それに近い動きをするのもまた事実ではありますが、低位株に限って言えば、少ない取引で大きな値動きがあるので、1人の大量保有者がテクニカル指標を無視して売買をするだけで相場の流れは一気に変わります。 
その動きを個人が予測するのは不可能に近いです。
これだけでも低位株の値動きを個別のチャートだけから判断するのは危険という事がわかるかと思います。

ジェイコム株の売買で一躍有名になったB・N・F氏がいますが、彼の投資法の基本はチャート分析です。しかし、単にその個別銘柄のチャートだけではなくアメリカ市場や為替市場、先物市場など色々な情報を毎日分析して自分なりの価値設定をしています。

個別銘柄のチャートだけから分析している訳ではありません。 

テクニカル分析を駆使して、儲かっている人がいるのも事実ですが、テクニカル分析で儲ける為には、毎日の調査に非常に時間がかかります。


このマニュアルで案内している投資法でも調べるのに時間はかかりますが、一度調査が終わってしまえば、少なくとも、次の決算時期までは再度調べる必要はほとんどなくなります。

慣れてしまえば、月に数時間の調査で終わってしまいます。
さらに、次回以降は変更点のみを見ていけばいいので、時間はそれほどかかりません。

強気相場や弱気相場などの全体のトレンドを見る必要はありますが、少ない値動きに一喜一憂するのではなく、どっしりと構え、細かい値動きは無視するくらいの気持ちが必要です。

でないとサラリーマンをしながら投資をするのが難しくなります。
投資生活を進める上で、ある程度の規模になるまではサラリーマンの肩書があると便利なので、無理せずにできる投資法の選択をお勧めします。


8.860%を達成した投資計画を公開


ここではかなりリスクを取った私の当初の投資法をお伝えします。
当時の私のように、自己資金の少ない方は参考になるかもしれませんが、リスクは高いと言うのを覚えておいて下さい。

当時の状況は、本当に手元の資金が少なく、使える資産は23万円しかありませんでした。
妻に交渉しても、それまでの結果が儲かっていないので追加などできるはずもありません。

年間利益率20%程度を狙っても意味がありません。
23万円の20%で4万円ちょっとですが、その程度であれば節約するか、要らない物を売った方がよっぽどお金になります。
どうせなら3倍、4倍と狙う事にしました。

その時に取った戦略のポイントは以下の3点

①物凄く株価の安い銘柄に投資します。
②投資先を5つに分散します。
③その中で決算書をしっかりと読み、復活の可能性がある銘柄にのみ投資します。




1つの銘柄が2倍になった時点で半分を利益確定します。(A社)


この時点でA社に対して、投入した5万円は既に回収していますので
損失の可能性はゼロになります。あとはいくらで売れても全てが利益です。

利益の5万円を再投資します。均等にでもよいのですが、下がっている銘柄に集中して投資します。この場合はC社です。 6円から4円に下がっています。


これにより平均取得単価を下げられます。

上がったA社は適当なところで処分します。
どこまで上がるのか見ていてもリスクがないので楽しいです。

他の銘柄も2倍まで上がったら半分を売却して、他の銘柄に資金を移して、また適当なところまで上がったら全てを売却します。

2009年度の実例をいくつかあげると
GNI 取得単価 6円 半分売却 12円 最終処分 28円
バナーズ 取得単価 5円 半分売却 14円 最終処分 32円
キムラタン 取得単価 3円 半分売却 6円 また3円で取得
それを2回ほど繰り返して最終処分11円(2011年)

1銘柄で元々の全体の投資額23万円を超える利益を得る場合もありました。

結果は、1年間で23万円が197万円に増えています。
860%と言っても、実は金額はあまり大きくはありません。

でもその積み重ねで、その後4倍、そして不動産投資の頭金にして、一気に現金が減りますが、またさらに倍々で増やし、今も資産は順調に資金が増えています。
東日本大震災後の2週間だけでも2倍になっています。

あと、どちらも推測ですが、この投資法をしていて気付いた点が2点、
1つ目が、この手の価格の安い銘柄だと決算書を読まない人が多い気がします。
基本的に、この価格の会社は倒産寸前の銘柄なので、決算書の情報を読んで、復活の兆しか、もしくは潰れない確証がない場合は除外します。 
これはかなり重要です。

2点目は投資額が少ない人が多いです。
私も当時は資金が潤沢とは言えなかったですが、それでも確信を持って1銘柄に数千株~数万株を投資していました。
もちろん人によると思うのですが、送られてくる約定通知をよく見ると、少しずつ買えているんです。
たまに一気に買える場合もあるのですが、多くても1000株、少ないと100株、200株程度

つまり売る人が、少しずつ売っている、という事なのですが、意味がわかりません。
手持ちの一部を売却しているのか、それしか持っていないのか確信はないですが、手数料を考えるとあまり現実的ではありません。
以上の事から、それしか持っていないと推測しています。

価格の安い銘柄をチマチマ買っていても利益は大きくなりません。
覚悟を決めて大量に買う事が必要です。
当時は最大で株価3円の銘柄を16万株持っていました。
確信がないとできません。

今は手元の資金も増えてきたので安定的な銘柄と、こういった楽しい銘柄にそれぞれ投資しています。
利益率が860%から400%程度に落ちたのは安定的なのを入れているのが理由です。
戦略のひとつとして参考になれば幸いです。

9.損切りについて


儲かる株式投資のルールとして

損失は最小にする。

これはどういう事かと言うと、損失をどの程度まで考慮するかを買う前に明確にする必要があります。
株価1000円の銘柄が900円になったとしたら、それは何か大きな事件が起こっているか、このままズルズルと下がっていく
可能性があります。

私は価格の高い銘柄の場合は、購入価格から5%~10%下がったところを目安に損切りラインを決めています。
買った時点で10%以下に下がったら自動的に売るといった感じで設定しています。

また、株価10円程度の銘柄であれば、2円~3円は誤差の範囲なのであまり気にしていません。
元々この株価の銘柄はリスクが高いのを想定して買っています。

リスク銘柄の場合は2割~3割程度の値下がりは許容範囲にしています。
値下がりした場合は、購入時の株価と資産背景、買った時の状況から現在までの変化を考慮に入れて再計算します。
そして状況に変化がなければ買い増しも検討します。
逆に天災などで状況が変わった場合は損切りもします。
ですから、この手のリスクの高い銘柄1つに集中して買うことをしません。

私が取った当初の860%の利益を出した、利益率重視の戦略で言えば、5つに分けた投資先のうち1つか2つが倒産する事も想定していました。

結果として、ほぼ全ての銘柄が利益になりましたが、それはあくまでも結果論で
4つが倒産したとしても1つが大きく上がれば問題ないという戦略になりますね。
大きく上げた銘柄が3銘柄あったので、結果として大きな利益を出す事ができました。
3つのうちの一番利益が少ない銘柄だけでも2倍程度になります。

継続して利益を出している投資家は、私が知る限りでは例外なく投資戦略を持っています。
あなたは、どういった投資戦略を選択しますか?

投資家あおやま
2011年7月25日作成
私の株式投資法の全てを公開しています。
興味のある方は以下のリンクからどうぞ。
株式投資初心者のためのコピペ投資術・序章

①株式投資初心者のための戦略的投資計画

②株式投資初心者のための情報の選別法

③株式投資初心者のための財務分析 - 四季報編

コピペ投資術セミナー動画を公開

④株式投資初心者のための財務分析 - 決算書編

⑤株式投資初心者のためのコピペ投資術-総論

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